一度もお会いしたことが無かったのですが、同じ集落に住む102歳のおばあちゃんが亡くなられました。
昨日お通夜に出席させていただき、お通夜は普通にお通夜だったのですけれども。
昨日のお通夜が終わった後、集落の人が集められてなにやらミーティングがあったのですが、言われている事がさっぱりわからなくて、わかったのは、明日朝10:00にお宮さんに、ナイフ持って集まるって事だけ。 そんなわけで、本日9:50にお宮さんに行ったら誰もいない。 周りを見回したら、集落営農の倉庫のあたりに人が居たので行ってみました。 そしたら、すでに始まってた。10:00って言ってたのに、「暇だったから始めた」って事で、既に終わりかけていました。
淡竹(ハチク)を20本くらい切り出し、下の方の枝と皮をむきました。
その他に、椿の木を一本。孟宗竹を一本。
それからみんなで葬儀場まで行き、敷地内の作業場で作業です。
孟宗竹は、細かく縦に割り,それからナイフで削って、50膳ほどの箸にしました。
これは、故人があの世に行った時に、「自分にはこれだけの人が慕ってくれている」とアピールする為のものなんだそうです。
隣では、竜頭というものを作っています。
出来上がりがこれ
角が前を向いているのが雄で、葬列の先頭を飾るものです。
角が後ろを向いているのは雌で、葬列の最後に続きます。
そのほか、天蓋というものに銀や金の紙を張ります
女性たちは、紙で花を作っています
出来上がった花は椿の木を飾ります。
切った淡竹には、字を書いた紙や、色のついた布をつけます。
これらを作るのは、この地方では、「とうま」と呼ばれ、昔は土葬だったので、これらの飾りを作るグループ、墓穴を掘るグループ、参列者の食事を作るグループに分かれ、一日仕事でこの作業をしたのだそうです。
ですので、お葬式が終わるのは、たいてい暗くなってからで、暗闇の中、松明で照らしながら墓まで遺体を運んだとのことでした。
葬儀の終わりには、親族が「とうま」が作った飾りを持って、ご遺体の周りを回ります。
これも、昔遺体を墓まで運んだ頃の名残です。
葬式の最中、「とうま」は礼服を着ないで、作業着で参列します。
昔、身分の低いものが「とうま」をやっていたからなんだそうです。
高知県でお葬式に参列するのは、これで2度目ですが、この形式は始めてでした。